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半導体中の添加原子と周辺の3次元配列を観察-光電子ホログラフィーを用いた半導体素子評価技術を開発-

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【要点】

○これまでにない高倍率、高分解能を実現する光電子ホログラフィー法を開発
○シリコン中に添加したヒ素原子が3種類の原子配列構造を取ることを確認
○添加原子の配列構造と電気的状態の関係性を明確化できることから半導体プロセス開発等に貢献

【概要】

 東京工業大学の筒井一生教授ら、および公益財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)の松下智裕主席研究員、木下豊彦主席研究員、室隆桂之主幹研究員、大阪大学の森川良忠教授、名古屋工業大学の林好一教授、奈良先端科学技術大学院大学の松井文彦准教授の研究グループは、シリコン(Si)結晶に添加した、ヒ素(As)原子周辺の3次元原子配列構造の観察に成功した。これは、結晶中の添加元素を選択的に10億倍まで拡大・観察できる、光電子ホログラフィー法および解析理論の開発による世界初の成果である。
 Si中のAsは、単独で結晶格子位置を置換し電気的に活性な構造、Si空孔周りにAs原子が複数集まり電気的に不活性な構造、As周りのSiがランダムに配置する電気的に不活性な構造の3種類の構造を持つ。今回、これらの濃度比も明らかにした。この観察手法は、多くの半導体製造技術で課題となる添加元素の活性化率を高めるプロセスの技術開発などに役立つと考えられる。
 なお、この光電子ホログラフィー実験は、大型放射光施設SPring-8(注1)の軟X線固体分光ビームライン(BL25SU)で実施された。
 本研究成果は、2017年11月17日付けの米国の科学誌「Nano Letters」に掲載された。

研究成果

 近年大きく進展してきた光電子ホログラフィー技術(図1およびその説明キャプション参照)を用いて、これまで直接観察が困難だった半導体結晶中に添加した元素の3次元的な原子配列構造を明らかにした(図2)。実験は、半導体シリコン(Si)中のヒ素(As)を対象とし、大型放射光施設SPring-8のビームライン(BL25SU)で行った。試料は、Si集積回路チップ用のSiウエハ表面にイオン注入法でAsを打ち込み、熱処理によって電気的に活性化(注2)させて作製した。
 試料のSi結晶中に、Asが異なる3種類の化学結合状態で混在することは、既に放射光を用いた光電子分光法で定量的に見出されていた。今回、これら3種類の異なる状態の原子配列構造を光電子ホログラフィー法で初めて明らかにした。解析から得られた構造は、(1)As原子が単独でSi結晶の格子位置を占める格子置換構造、(2)Siの空孔の周りに格子置換As原子が2?4個一定距離で配列したクラスター構造、(3)As原子周りのSiの結晶格子がランダム化する混合体の構造があることがわかった。
 また、電気的特性について(1)ではAsが半導体中に電子を放出する電気的に活性な状態、(2)と(3)ではAsは電気的に不活性な状態になっていることを確認した。
 この構造解析の成功には、SPring-8のビームライン(BL25SU)を用いた高感度かつ高エネルギー分解能の角度分解光電子分光システムと、より高度なデータ解析法の開発が重要な役割を果たした。半導体に添加された元素は、濃度が高くとも数パーセント(%)オーダーであり、原子配列構造に依存する化学結合エネルギーの差(化学シフト)が0.1エレクトロンボルト(eV)オーダーと微小なためである。3種類の原子配列構造は、光電子ホログラフィーの構造解析に第一原理計算によるシミュレーションを組合せて決定した。この過程で、As原子を取り囲むSi原子との結合方向の歪みや、As原子周辺の局所的に大きな格子振動の存在も明らかになり、他の評価計測法では検出困難な新しい情報も得られた。

背景

 半導体は様々な元素を添加することで、p型 n型という電気的に異なる性質が生じ、その抵抗率を大幅に変えることができる。添加した元素は、半導体中の電気伝導を担う電子(n型)や正孔(p型)を作り出すのに必要である。半導体デバイスの高性能化のためには、電子や正孔の濃度をできるだけ高めることが求められている。しかし、全ての添加元素が活性化して電子や正孔を作ることはなく、半導体に添加する元素の濃度を高くしても限界がある。この限界を引き上げるのが多くの半導体にとって重要なプロセス技術の開発だ。これまで添加元素の構造を原子レベルで精密に捉える評価手法が無かったことから、半導体に添加された原子の配列構造や挙動を直接把握しながら制御する技術の開発が求められていた。
 過剰な高濃度の添加元素が半導体の結晶内でどのように存在しているかについては、これまで理論計算で様々なクラスター構造を形成して不活性化していることがわかっている。また、イオン散乱法や電子顕微鏡法でこれらの存在を部分的に、あるいは間接的に検出した報告はあるが、まだ直接的な観測手法はなかった。

研究の経緯

 研究グループが用いた光電子ホログラフィーは、2005年にJASRIの松下主席研究員によってその解析理論が考案され、3次元的な原子配列を観察できる10億倍の倍率を持った顕微鏡を実現したものである。さらに今回はSPring-8のビームライン(BL25SU)に導入された高感度かつ高エネルギー分解能の角度分解光電子分光システムによって、添加元素の化学結合状態の違いを微小なエネルギーの差で識別できるようになった。この基礎的な技術を背景に、東工大の筒井教授らのグループがAsを添加したSi結晶の試料を作製、阪大の森川教授による第一原理計算も組み合わせて系統的な解析を行った結果、今回の成果が得られた。

今後の展開

 Si中のAsの原子配列構造と電気的活性化状態が"見える"ようになったことから、様々なプロセス条件で、この構造がどのように変化するかその挙動を観察しながら、不活性構造を抑制して活性な構造の濃度を上げるプロセスの研究が可能になる。この手法は、他の添加元素、さらには最近非常に重要度が高くなっている炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンドなどの広バンドギャップ半導体にも拡張でき、新材料のデバイス化技術の開発にも貢献できると考えられる。また、Si技術の周辺でもデバイスの極微細化にともなってその構造の一部にシリコンゲルマニウム(SiGe)が導入されているが、SiGe中では添加元素の活性化率が低減する等の新たな課題が出て来ており、これらの分野でも今回の技術が用いられることが期待される。
 今回の研究は、進化した光電子ホログラフィー法が、半導体のプロセス技術開発の新たな手法になる可能性を示している。

 本研究は、平成26年度に採択された、科学研究費補助金新学術領域研究(研究領域提案型)「3D活性サイト科学」(領域代表:奈良先端科学技術大学院大学 大門寛教授)での分野融合的な連携研究の成果である。

参考図

171221図1.png

図1) 光電子ホログラフィー
 光のホログラフィーの場合、レーザーを物体に当てて物体波を作り出し、物体に当たっていない光と干渉させることで、ホログラムを作り出す。ホログラムに再生光をあてると、物体を3次元的に見ることができる。光電子ホログラフィーの場合も同様で、X線を試料に当てると、添加した原子から光電子が飛び出してくる。これは周囲の原子によって散乱されて散乱波を形成し、散乱されていない波と干渉してホログラムになる。このホログラムから計算によって添加剤の原子周囲の構造が3次元的に得られる。

171221図2.png図2) 再生されたシリコン(Si)の3次元的な原子像の模式図
 Siの位置に置換した構造(置換)、As原子2つと空孔、ランダムな構造の3種類が観測された。Asが置換構造をとった場合は伝導電子を放出する電気的に活性な状態となる。

●本研究は、以下の助成、支援を受けて実施された。
・科学研究費補助金新学術領域研究(研究領域提案型)「3D活性サイト科学」(領域代表:奈良先端科学技術大学院大学 大門寛教授)の計画研究課題として、
「半導体中不純物の3D構造制御と低損失・高効率デバイスの開発」(研究代表 筒井一生)
「データ取得と3D原子イメージ再生アルゴリズムの研究」(研究代表 松下智裕)
「顕微光電子ホログラフィーによる活性サイトの時間分解3D原子イメージング」(研究代表 木下豊彦)
「第一原理シミュレーションによる活性サイト構造・機能の解明とデザイン」(研究代表 森川良忠)
「蛍光X線・中性子線ホログラフィーによるドープ原子3Dイメージング」(研究代表 林好一)

・文部科学省、光・量子融合連携研究開発プログラム「光・量子科学研究拠点形成に向けた基盤技術開発」(研究代表者:東京大学物性研究所 辛埴教授)の再委託業務課題として、
「時間分解・マイクロビームラインの建設」(業務主任者:高輝度光科学研究センター 木下豊彦)

【用語説明】

(注1) 大型放射光施設SPring-8
 兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高性能の放射光を生み出す理化学研究所の施設で、その運転と利用者支援などは高輝度光科学研究センター(JASRI)が行っている。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波。SPring-8では、この放射光を用いて、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われている。

(注2) 活性化
 半導体中に特定の元素を添加することで、その原子から電子あるいは正孔(電子が抜けた後の孔のこと)が放出されて、半導体中の電気伝導を担うようになる。添加した元素が電子や正孔を放出できる状態にあるものを電気的に活性化した状態という。一方、電子や正孔を放出できない状態は電気的に不活性な状態になる。デバイスへの応用という面では、活性な元素の濃度を上げ、不活性な元素の濃度は下げるのが基本となる。

【論文情報】

題名:Individual Atomic Imaging of Multiple Dopant Sites in As-doped Si Using Spectro-
   photoelectron Holography
著者:Kazuo Tsutsui, Tomohiro Matsushita, Kotaro Natori, Takayuki Muro, Yoshitada Morikawa,
   Takuya Hoshii, Kuniyuki Kakushima, Hitoshi Wakabayashi, Kouichi Hayashi, Fumihiko
   Matsui, and Toyohiko Kinoshita
掲載誌:Nano Letters, vol.17, pp.7533-7538, (2017).
DOI: 10.1021/acs.nanolett.7b03467

【問い合わせ先】

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 教授
筒井 一生(つつい かずお)
E-mail: ktsutsui[at]ep.titech.ac.jp
TEL: 045-924-5462
FAX: 045-924-5462

高輝度光科学研究センター 情報処理推進室 室長
松下 智裕(まつした ともひろ)
E-mail: matusita[at]spring8.or.jp
TEL: 0791-58-1042

大阪大学 大学院工学研究科 教授
森川 良忠(もりかわ よしただ)
E-mail: morikawa[at]prec.eng.osaka-u.ac.jp
TEL: 06-6879-7288

奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 准教授
松井 文彦(まつい ふみひこ)
E-mail: matui[at]ms.naist.jp
TEL:0743-72-6017

【取材申し込み先】

東京工業大学 広報・社会連携本部 広報・地域連携部門
E-mail: media[at]jim.titech.ac.jp
TEL: 03-5734-2975
FAX: 03-5734-3661
 
(SPring-8 / SACLAに関すること)
公益財団法人高輝度光科学研究センター 利用推進部 普及情報課
E-mail: kouhou[at]spring8.or.jp
TEL: 0791-58-2785
FAX: 0791-58-2786

大阪大学 工学研究科 総務課評価・広報係
E-mail: kou-soumu-hyoukakouhou[at]office.osaka-u.ac.jp
TEL: 06-6879-7231
FAX: 06-6879-7210
 
名古屋工業大学 企画広報課 広報室
E-mail: pr[at]adm.nitech.ac.jp
TEL: 052-735-5647
FAX: 052-735-5009
 
奈良先端科学技術大学院大学 企画総務課 広報渉外係
E-mail: s-kikaku[at]ad.naist.jp
TEL: 0743-72-5026
FAX: 0743-72-5011

※上記E-mailの[at]は@に置換してください。
 


【平成30年2月23日】「産業用ロボット導入・活用のための大相談会」を開催します。

12月25日19:30~NHK「超絶 凄ワザ!」にソーラーカー部が登場!

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カテゴリ:ニュース|2017年12月14日掲載


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12月25日(月)19:30~NHK総合(全国放送)『超絶 凄ワザ!』に、オーストラリアで開催されたワールドソーラーチャレンジ(WSC)2017に出場し、見事完走を果たしました本学ソーラーカー部が登場。その大会までの模様が放送されます。
今回のWSC2017は、 太陽電池を動力源とするソーラーカーで、10月8日(日)から14日(土)までの間に、オーストラリア大陸のダーウィンからアデレードまでの3,021kmを縦断する過酷なレースで、日本を含む19の国・地域から38チームが参加。
本学ソーラーカー部は、前日の予選タイムトライアルの順位から2位で出発しましたが、天候に恵まれず順位を落としたものの、緻密な戦略のもとで大会最終日にアデレードに到着。チャレンジャークラス26チーム中、12位で見事完走することができました。
学生たちの勇姿をぜひご覧ください。

関連リンク

ワールドソーラーチャレンジ2017 オフィシャルサイト

本学ソーラーカー部 オフィシャルサイト

ワールドソーラーチャレンジ2017 in オーストラリア 現地リポート

ソーラーカー部 ワールドソーラーチャレンジ2017を完走!

【平成30年度新入学生】学生寮の入寮募集

国際学生寮名称決定のお知らせ

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 先だって実施しておりました新しい国際学生寮の名称募集について、46名の方から83点の応募がありました。御応募いただいた皆様、誠にありがとうございました。御応募いただいた中から名称を下記のとおり決定しましたので、ここにお知らせいたします。

名称

NITech Cosmo Village(ナイテック・コスモ・ヴィレッジ)

NITech Cosmo Village_イメージ図.jpg

名称趣旨

 名古屋工業大学の通称NITech(※)を先頭につけ、様々な地域の学生同士が切磋琢磨して高めあい、国際的に活躍できる全世界的な学生を育てる学生寮となるようCosmo Villageとしました。Cosmoは、cosmopolitanの略です。

 ※NITech:名古屋工業大学の英語名Nagoya Institute of Technologyの略

選定理由

 大学の通称であるNITechを先頭に、「国籍・民族にとらわれず世界的視野と行動力とを持つ人」を表すcosmopolitanの略称と、4つの建物を含めた敷地全体を「村落」や「一つのあるまとまり」を表すvillageへとつなげており、意味するものが国際学生寮の趣旨に合っていることから上記名称に決定します。

受賞者

横井 裕紀さん
(職員:大学共同利用機関法人自然科学研究機構岡崎統合事務センター出向中)

募集期間

平成29年11月1日~11月24日

応募件数

総数 : 83件 (46名)
内訳 : 学生 48件(29名)、教職員 27件(12名)、卒業生等 8件(5名)

 今後は、「NITech Cosmo Village」として学生募集を開始し、留学生等が生活をいたします。ここで暮らし、学び、やがて世界へ羽ばたく学生等に御期待ください!

記念品

 受賞者へ進呈されます。

関連リンク

国際学生寮(仮称)の概要

平成30年度研究生・科目等履修生及び聴講生の受入れについて

機能性材料の性質決定に不可欠な不純物の原子位置決定に世界で初めて成功-新規材料の開発に新たな指針-

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 熊本大学の細川伸也教授、Jens R. STELLHORN外国人特別研究員は、高輝度光科学研究センター、広島市立大学、名古屋工業大学、広島工業大学、富山大学、高エネルギー加速器研究機構、九州シンクロトロン光研究センター、台湾國家同歩輻射研究中心、山形大学の研究者と協力して、放射光X線を利用した蛍光X線ホログラフィーおよびX線吸収微細構造分光の実験を行うことにより、未来のコンピュータ材料の一つとして期待されているトポロジカル絶縁体に含まれる不純物(添加物)の添加位置を決定することに成功しました。これには スパース・モデリングという新たなデータ解析法を用いました。この結果はこれまで回折実験や電子顕微鏡では観測できなかった、世界で初めての発見です。この技術を応用することにより、添加元素によって性能を制御する半導体材料、磁性材料などの機能を解明できるとともに、新規材料開発に新たな指針を与えるものとして期待されます。
 本研究は文部科学省科学研究費補助金(新学術領域)「3D活性サイト科学」および「疎性モデリング」の支援を受けて実施したもので、米国の科学雑誌「Physical Review B」に平成29年12月26日に掲載されました。

ポイント

  • 放射光X線を用いた蛍光X線ホログラフィーとX線吸収微細構造分光の組み合わせによって、従来の回折実験では得られなかった不純物元素の原子位置を世界で初めて決定しました。
  • スパース・モデリングという新しい解析手法により、通常の解析手法では得ることができなかった原子像を、極めて明瞭に再現できました。
  • さまざまな機能性材料に含まれる不純物の役割を、原子配列の面から解明することが可能となり、新規材料開発に新たな指針を与えるものとして期待されます。
  • この研究成果は、研究テーマの発案から試料作製、実験、データ解析にいたるまで中小規模の大学の研究者が持ち味を出し合って協力し、汎用的な放射光X線光源を利用した結果、得ることができたものです。

発表者

細川伸也 熊本大学 大学院先端科学研究部(理学系)・教授
Jens R. STELLHORN 同・外国人特別研究員
松下智裕 高輝度光科学研究センター・情報処理推進室・主席研究員
八方直久 広島市立大学 大学院情報科学研究科・准教授
木村耕治 名古屋工業大学 大学院工学研究科・助教
林 好一 名古屋工業大学 大学院工学研究科・教授
尾﨑 徹 広島工業大学 工学部・教授
池本弘之 富山大学 大学院理工学研究部(理学)・教授
瀬戸山寛之 九州シンクロトロン光研究センター・副主任研究員
岡島敏浩 九州シンクロトロン光研究センター・主任研究員
依田芳卓 高輝度光科学研究センター・主幹研究員
石井啓文 台湾國家同歩輻射研究中心・助研究員
北浦 守 山形大学 学術研究院・教授
佐々木実 山形大学 客員教授

発表雑誌

雑誌名: Physical Review B

論文タイトル:Impurity position and lattice distortion in a Mn-doped Bi2Te3 topological insulator investigated by x-ray fluorescence holography and x-ray absorption fine structure

著者:S. Hosokawa, J. R. Stellhorn, T. Matsushita, N. Happo, K. Kimura, K. Hayashi, Y. Ebisu, T. Ozaki, H. Ikemoto, H. Setoyama, T. Okajima, Y. Yoda, H. Ishii, Y.-F. Liao, M. Kitaura, and M. Sasaki

DOI番号:https://doi.org/10.1103/PhysRevB.96.214207

URLhttps://journals.aps.org/prb/abstract/10.1103/PhysRevB.96.214207

詳細

プレスリリース(PDF)をご覧ください。

問い合わせ先

研究に関すること

名古屋工業大学大学院工学研究科 教授 
林 好一
TEL:052-735-5308
E-mail:khayashi[a]nitech.ac.jp ※[a]は@に置換してください

報道に関すること

名古屋工業大学 企画広報課広報室
牧野 円香
TEL:052-735-5316
E-mail:pr[a]adm.nitech.ac.jp ※[a]は@に置換してください

【1月16日】平成29年度第4回FD研究会を開催します。

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昨今、リメディアル教育などの学習のサポートの必要性が大きくなっており、eラーニングに注目が集まっています。今回の研究会では、eラーニング開発の第一人者である千歳科学技術大学理工学部教授の小松川浩先生に、eラーニングの活用方法などについて解説していただきます。

開催日時 平成30年1月16日(火) 16:20~17:30  
開催場所 名古屋工業大学 11号館2階1129講義室
※入場無料
講師

小松川 浩氏
 (千歳科学技術大学 理工学部 教授)

専門は知識工学(知能アルゴリズム)、分散処理、ICT教育システム。
eラーニングシステム等の開発を含むICTを活用した北海道の理数系教育力向上のための活動と、「共通基盤教育共有システム」の構築により教育の情報化への先導的な役割を果たしている点が評価され、平成29年度「情報化促進貢献個人等表彰」において、文部科学大臣賞を受賞。
問い合わせ先

名古屋工業大学 学務課
TEL:052-735-5066
E-mail:gakumu-tan[at]adm.nitech.ac.jp
*[at]を@に置換してください。

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2月5日(月) 21:54~ テレビ愛知「みらいPEOPLES」に電気・機械工学専攻(市村研)の梅村将成さんが登場

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2月5日(月) 21:54~22:00の テレビ愛知「みらいPEOPLES」に、電気・機械工学専攻博士前期課程(市村研)の梅村将成さんが登場します。

次世代の技術を生み出そうと奮闘する若き研究者たちにスポットを当てた番組です。ぜひご覧ください。

名古屋工業大学とフォーカスシステムズ、指向性アンテナの共同研究を開始-3倍を超える通信距離で広がるビーコンの利用可能性-

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 国立大学法人名古屋工業大学(愛知県名古屋市、学長:鵜飼裕之)と株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社長:森啓一)は、指向性アンテナ機構を搭載したBLE送信機(ビーコン)と受信機の開発を目的として、Bluetoothで利用可能な指向性アンテナ機構の共同研究を開始しました。

一般的なスマートフォンやタブレット端末、ノートPCに搭載されているBluetoothアンテナは全方位からの電波を送受信しており電波の発信元の方位を特定することは想定されていません。これらの機器では、電波の発信源が一定の半径内(数メートルから30メートル程度)のエリアにあることは判別できますが、正確な位置を割り出すことは困難です。

一般的なビーコン製品においては全方位に電波が出力されていますが、本共同研究により、指向性アンテナ機構をBLE送信機(ビーコン)と受信機に搭載することで、意図的な方向への電波出力(送信)を可能とし、特定の情報を特定のエリアにある受信機へ送信することができるようになります。
また、人が一般的なビーコンを身に着けた状態では、人体が悪影響を及ぼすため、電波発信能力が著しく劣ってしまいますが、本共同研究では、人体を含めたアンテナと送信回路とのインピーダンスマッチングを考慮した設計開発をすることで、ビーコンを身に着けた状態において、一般的なビーコンの3倍以上の電波発信能力を発揮するビーコンの実用化を目指します。その結果、探知・探索のための機能も飛躍的に向上します。

 従来の方式と本共同研究により指向性アンテナ機構を実装した方式の位置推定の相違について、下記に示します。

従来

180112-1.png発信側は全方位に電波を発信し、受信側は全方位から電波を受信するように設計されているため、発信源の特定が困難

発信側に指向性アンテナ機構を搭載した場合

180112-2.png受信側は全方位から電波を受信するが、発信側が特定方向に電波を発信することで、発信源の位置推定が可能

受信側に指向性アンテナ機構を搭載した場合

180112-3.png発信側は全方位に電波を発信するが、受信側が特定方向からくる電波のみ受信することで、発信源の位置推定が可能

受発信双方に指向性アンテナ機構を搭載した場合

180112-4.png発信側は特定方向に電波を発信し、受信側も特定方向からくる電波のみ受信し、発信側、受信側の電波方位が一致した位置を特定するため、より正確な位置推定が可能

  

本研究の結果開発されたアンテナ機構の実用化により、以下のような場面で活用することが可能です。

想定される利用シーン1 <要介護者の見守り・捜索>

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想定される利用シーン2 <展示物 ガイダンス自動再生>

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想定される利用シーン3 <GPS不要な経路案内システム>

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名古屋工業大学名誉教授 岩田彰のコメント

BLE(Bluetooth Low Energy)通信は低消費電力を特徴とした通信手段であり、ビーコンの小型・長寿命を実現することができます。しかしながら、一般的ビーコンを人が携行する場合、本来の電波エネルギーの3分の1程度しか発信できません。
本共同研究では、人体を含めたアンテナと送信回路とのインピーダンスマッチングを考慮した設計開発を行うことで、一般的ビーコンに比べて3倍以上の通信距離を実現するものであります。
また、ビーコン(発信側)だけではなく、指向性を有する受信アンテナも研究開発することで、100m以上の通信距離を実現し、また、指向性を持たせることで、新たな応用展開が可能となります。
本共同研究は、極短距離の通信用といった従来のBLE通信の概念を超えて、BLE通信の革新的進歩を切り拓く極めて有望な研究であると考えます。

名古屋工業大学について

名古屋工業大学は、近代工業発展の機運高まる1905年に、「この地に産業基盤を創り上げ、その中心的役割を果たす産業人を育成すること」を目的に、官立名古屋高等工業学校として創設されました。その目的のもとに多くの優秀な技術者、研究者を育て、また多くの革新的な技術を生み出し、中京地域の産業発展に大きく貢献してきました。

フォーカスシステムズについて

 フォーカスシステムズは、1977年に設立され、電子交換機ソフトの開発からスタートしました。以降官公庁向けシステムの受託開発、システム運用・保守/インフラ技術支援業務、セキュリティ事業を行っております。ビーコンソリューションにつきましては、2015年より開発を始め、これまでエプソン販売株式会社と連携したスマートヘッドセットと連携できるビーコン製品や、またその製品を応用したARシステムを提供してきました。

本件に関するお問い合わせ

<国立大学法人名古屋工業大学>
名誉教授 岩田彰
メール:iwata[at]nitech.ac.jp
TEL:090-8734-1947
広報室
メール:pr[at]adm.nitech.ac.jp
TEL:052-735-5647

<株式会社フォーカスシステムズ>
ITイノベーション事業本部 テクニカルアドバンス事業部 ビジネスクリエーション部
メール:wireless-support[at]focus-s.com
TEL:03-5420-2470

※上記の[at]は@に置換してください。

丹羽秀樹文部科学副大臣らがご来学されました。

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1月15日(月)、丹羽秀樹文部科学副大臣と小山竜司文部科学省高等教育局国立大学法人支援課長がご来学されました。
丹羽副大臣には、4号館1階ホールにおいて、「社会経済の変化と高等教育改革」と題して人生100年時代に向けた構想等、高等教育改革の方向性についてご講演いただきました。

IMG_8802_R.JPG
その後、研究室の視察では、電気・機械工学専攻の小坂卓教授から「エコカーを動かす高効率モータの研究開発」について、生命・応用化学専攻の神取秀樹教授から「光遺伝学のツール開発」や「色覚視物質の構造解析」等についてそれぞれ説明を受け、研究内容を興味深くお聞きになられました。

DSC_4097_R.JPG小坂研究室の視察の様子

IMG_8923_R.JPG神取研究室の視察の様子

DSC_4122_R.JPG神取研究室を片山耕大助教が案内


最後に、正門にある双方向音声案内デジタルサイネージ「メイちゃん」を情報工学専攻の徳田恵一教授がご紹介し、サイネージ上に丹羽副大臣の案内が出た際には、喜ばれたご様子でした。

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【2月1日~2日】第2回材料科学フロンティア研究院国際シンポジウムを開催します。

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名古屋工業大学では、2月1日(木)~2月2日(金)に第2回材料科学フロンティア研究院国際シンポジウム-Frontier Materials-を開催します。どうぞ奮ってご参加ください。

開催日 平成30年2月1日(木)10:00~17:40
    2月2日(金) 10:00~15:30 
開催場所 名古屋工業大学 4号館1階ホール
参加費

無料

お問合せ先

名古屋工業大学 研究支援課
TEL:052-735-5018
E-mail:k-kyou[at]adm.nitech.ac.jp
*[at]を@に置換してください。

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将棋部の竹川和さんが第46回全日本学生将棋十傑戦(学生王将戦)で準優勝!

福田功一郎教授らとCNRSとの共同研究が在日フランス大使館のホームページで紹介されました

東海・北陸・信州地区国立12大学最後の願書配布会を開催します。


一般社団法人電気学会東海支部共催 第4回外国人留学生見学旅行を実施しました

【3月19日】ワークライフバランスセミナー~女性技術系職員である私の未来を考えるための研修~を開催します。

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開催日 平成30年3月19日(月)  
開催場所 名古屋工業大学 4号館1階ホール
スケジュール

11:00~12:00 特別講演「女性と家事・育児と仕事」
        神保睦子大同大学長
13:00~15:30 女性技術系職員のための研修

対象

特別講演:どなたでも
女性技術系職員のための研修:女性技術系職員

参加費

無料(要申込)

申込締切

平成30年2月16日(金)

申込方法

申込フォームよりお申込ください。

研修詳細

小グループでメンバー交代をしながら、過去・現在・未来についてディスカッションを行います。
話し合うことで、翌日からより前向きに業務に携われるようなヒントを得ていただきたいと考えています。


<ディスカッションのテーマ>
1(過去)
 これまでに困ったことはなんですか?
 それをどう乗り越えましたか?
2(現在)
 ワークライフバランスをとるために工夫していることは何ですか?
3(未来)
 5年後、どんな自分になっていたいですか?
 そのために今やっていること、これからやろうとしていることは何ですか?

託 児

あり(原則0歳から小学生の健康なお子様)

主 催

名古屋工業大学 技術部

共 催

名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

問い合わせ先

名古屋工業大学 技術部
E-mail:wlbseminar[at]adm.nitech.ac.jp
*[at]を@に置換してください。

皆様のご参加をお待ちしています。

ポスター(PDF)
ワークライフバランスセミナー(名工大 30.3.19 )_1.jpg

平成30年度名古屋工業大学第3学年編入学ツイニング・プログラム特別選抜合格者発表

坂本精志ホシザキ株式会社代表取締役会長・坂本ドネイション・ファウンデイション株式会社社長らに紺綬褒章伝達式を挙行

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IMG_9324_R.JPG1月23日(火)名古屋大学において、ホシザキ株式会社代表取締役会長であり坂本ドネイション・ファウンデイション株式会社社長の坂本精志氏、同取締役の坂本春代氏に対し、同大と合同で紺綬褒章伝達式を挙行しました。紺綬褒章は、公益のために私財を寄附した者を対象とするもので、坂本両氏が保有する株式を本学と名古屋大学にご寄附いただいたことによるものです。本学は、その配当金を原資とする給付型奨学金「ホシザキ奨学金」を2016年度に創設し、坂本両氏のご意向に基づき、経済的に困窮した学生を対象に、修学に必要な資金を給付しています。伝達式では、両学長から感謝の言葉とともに、坂本両氏に紺綬褒章と木杯が伝達されました。

IMG_9245_R.JPG坂本精志氏へ伝達された紺綬褒章(本学からは飾版)

IMG_9255_R.JPG坂本春代氏へ伝達された紺綬褒章(本学からは飾版)

柴田研究室がChemPlusChem 誌のCover PictureおよびProfileに掲載されました

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